「ことば」と「からだ」について改めて考える良い機会となります。
新たな土地に居を移し、新しい職場を得たものの、自分の発する挨拶の言葉が通じない、呼びかけに反応が返ってこない・・という経験をしました。全く初めての経験に、戸惑い、悩み、「なんだこれは・・」と嘆息していた時期がありました。単に、「礼儀を知らない輩ゆえのこと」と相手方をバッサリ切ることもできず(かといって、自分に非があるとも到底思えず)いわば、悶々としていた時期がありました。そんな時期に、この本に出会いました。そして、悶々とした気持ちを払いのけることができました。相手方が答え応じる呼びかけができるようになりました。 いつも口にしている「ことば」について、また、いつもお世話になっている「からだ」について、改めて、深く考える良い機会ともなりました。 筑摩書房、思想の科学社から出ている「ことばがヒラかれるとき」と併せてご覧になることをお勧めいたします。体験、経験を通し、時を経て、著者のからだから立ち上がってきたことばは、机上で弄ばれ、頭で形作られただけのそれには無い、強いインパクトがあります。
講談社
ことばが劈(ひら)かれるとき (ちくま文庫) 声が生まれる―聞く力・話す力 (中公新書) 教師のためのからだとことば考 (ちくま学芸文庫) 思想する「からだ」 動くことば 動かすことば ―ドラマによる対話のレッスン ちくま学芸文庫
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